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[コメント] 穴(1960/仏)

視界の狭さを逆利用
torinoshield

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







かなり前に新聞の投書欄辺りで読んだのだが「私は○○ドラマが大好きでいつも見ていますがちょっと不満な点があります。それは主人公の彼が運転して助手席に彼女が乗っている車のシーンなのです。カメラが自動車の正面から窓越しに彼が彼女の方を長い事向いて話しているのです。もちろん運転中ですので見ていてハラハラします」といった内容だった。

この投稿に自分も運転中にちらちら横を見ながら話す演出にイラッと来る事があったがそういう理由なんだな、と関心したものだ。

この映画などはこれをわざとやっている。何故ハラハラさせられるかと言われれば視界の狭さに尽きる。人間横に見える視界の広さは180度前後。真横に手を広げても手を動かせば認識出切るほどの広角を持っている。ところがスクリーンは程よい席に座って見た場合でも30度前後だろう。実はそれだけ狭い視界で映画を見ているわけでもちろんズームしてしまえばその視界は更に狭くなる(視界の狭さを逆利用する映画にホラーが多いのはそういった理由からなんだろうが)。

そしてあのガンガン叩く音だ。見つかるんじゃねーかと冷や冷やもの。うちの向かいの犬なんか俺がくしゃみしただけでほえるわけだから看守気が付くだろ。

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映画はテレビに比べてその視界の広さが売りなのだけどどのレベルで画面枠を制限するのかも一つのテクなんだなーと思った。

(評価:★5)

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