結局登場した主な人達は皆これが親から受け継がれなかった人達だ。それを主人公の少年が「親から受けていないにもかかわらず」急に思い立つ。

実はこの大した愛を受けていなかった子供が子供のうちから人を愛する、伝える事を悟り実践したという部分はかなりファンタジーだ。実際のところはこういった無償の愛を受けなかった人は大人になっても人（自分の子供）にペイ・フォワードはしないだろうし。

例えば「褒めるのが上手な人」は子供時代に身近な人に沢山褒められた人からしか現れない。 つまりは子供や他人にこういった行為を行うっていうのは遙か未来の人類の為にも重要であるのだ。

実は悲劇といえば最後の少年の殉死ではなくこういった「超」当たり前の道徳を映画のネタに出来る社会ってあたりじゃないだろうか？ しかしなあ、こういうのって声高に言われて「おお、そうかっ！」ってやるもんじゃないよ。本能でやるもんだよ。

俺は長い目で見れば「何も考えずに」ペイ・フォワードしている人（と子孫）が繁栄していく確率が高いと思うのでここまで危機感をもてないなあ