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[コメント] 幕末太陽傳(1957/日)

この映画の冒頭でかすかに幕末当時の面影を残すさがみホテル(相模屋)。更に現在に至ってはコンビニなんだと…。なんと哀しい…。
ピロちゃんきゅ〜

みんなしてゲホゲホしてて不健康な国だなぁってのが第一印象。幕末って確かにリアルタイムで国が大きく動いている瞬間だから、ものすごいパワーが溢れてた時代だったと思う。けど、その主人公達はこぞって早くに亡くなっている。常に「今は死ねない。けどいつ死んでもおかしくない」という死と隣り合わせで時代を動かしていたわけだ。志半ばで死んでいった同志達の想いも背負って頑張っている時代。だから「やるぞー」ってパワーは感じても決して明るくないのかな?その明るくない事に耐えられなくて(なのか?)ムリに笑うフランキー堺のキャラクタがものすごく不健康でなかなか良かった。まあ勤皇の武士達もなんだかマヌケで、こんなマヌケな連中が国を変えたのかと思うと平和だな。つか、それがこの映画のテーマか。けっこうお気楽に政府転覆やってたりなんかして〜って感じだな。な、ワケない。

ちなみに、落語は全く知らないの。だから、笑いの元ネタがなんだかよく判らなかった。それが判ってれば楽しさ倍増なのかな?まあ、充分おもしろかったけど。

ところで、冷静に考えれば、高杉晋作の「異人館焼き討ちだ!」………単なるテロ行為だね。ま、嫌がらせに過ぎないテロだけど。100年したら、アフガンで伝説の男ビンラディンが明るく楽しく「WTC爆破だ!おぉ!」とかやってる映画があるかもしれん。その頃にはアメリカも笑ってやれるようになっているのだろうか。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)シーチキン[*]

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