[コメント] サン・ソレイユ(1982/仏)
「鑑賞」ではなく「体験」すべき映像作品。
この映画ばかりは、自分が耳で聞いて理解できる言語によるナレーションがついているものを観ないことには、作品としての強度が全く違ってしまう。眼から入ってくる映像と、耳から聞こえる言葉とが、何か同じものを伝えているようであったり、そうでもなさそうだったりする、その映像と音声のつかずはなれずの時間を延々と体験することの面白さこそが『サン・ソレイユ』の魅力であって、そこに現れているかも知れない意味をわざわざ読みとることなど必要ない。言葉が映像を限定することも、その逆も、ここでは起っていないのだから。『サン・ソレイユ』は、ドキュメンタリーというくくりを越えた、何より自由な映像作品なのだ。
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