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[コメント] ハロー・ドーリー!(1969/米)

いいんです、マッソーがすごく嫌そうに歌い踊っていても、ストライサンドが天より高いテンションを維持してうるさくても、すべてが「いかにも」で動いていても。ハーモニア・ガーデンズからがもう私は。
カフカのすあま

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ストライサンドはこれが2本目…。ちょっと気を許すと「見て、私を見て!主役はわたしよっ」と、ずずずいっと画面いっぱいに広がってしまう。その心意気、彼女の動き、「女王」として君臨するその姿こそ、今日にいたるトランスベスタイト(おかまちゃん)たちの源泉なのだ。彼女の身のこなし、あちこちでやたら見た覚えが…。

ハーモニア・ガーデンズ・レストラン前に三々五々集結する登場人物たち。超悪趣味なゴテゴテしたそのレストランで繰り広げられる赤と黒(と白)の「ボイ」さんたちのプロの踊り。気が付けばこっちまで乗せられていて、「彼女がくる!」とやたら盛り上がる「女王登場」シーンで(もちろん歌うは「ハロー、ドリー!」)涙がちょろり。おいおい、歌と踊りで泣くのはよそうよ、と自らにツッコミを入れる暇もなく、ブイブイで歌うストライサンドを振り返ったその男はルイ・アームストロングで、「そりゃズルいよう」と言いながら、「あっはっはっは」の笑い声は涙でだらだらにじんでしまう。

なんなんだ、これは。そうだ、これがヅカ・ファンの真髄なのだ! と一瞬にしてこれまでずっと疑問だった「ヅカ・ファン」の心理をヒラメイた私のココロは宝塚に飛んだ。関係ないけど。

なんかこう、嫌そうなマッソーと、「ボイ」さん集団の宴に5点。

(評価:★5)

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