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[コメント] シンデレラマン(2005/米)

キーワードは「フラッシュバック」。
ぴーえむ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







「あなたは、わたしの心のチャンピオンよ!」

原作があるからこその題名なのですが、最初にTVでCMしてるのを見て「なんて甘ったるいヤツだ」と思ったのは事実です。現に、今日もレンタル屋で「しんでれらまん?なんやこれ」という客の声も聞こえていましたが、「見たい」と思ったのは、新聞かなにかで優れた家族ドラマ、と紹介されていたから。 題名で、かなり損していると思います。

ライト・ヘビー級の王座まで狙えそうな地位にまでいた彼は失業者に姿を変えて、3人の子供と妻を抱えて貧窮生活を強いられ、さらにライセンスを取り上げられて、不自由な右手をかかえて日雇いの労役に甘んじる。 ここらへんの描写はあまりにも痛々しく、まるで「はしだすがこドラマ」の前半のように引き込まれていきましたっけ。自宅の電気代が滞って、ボクサー仲間の前で、ついに「物乞い」のマネまでしてしまう、元ボクサー、という設定もあまりに不憫。 その彼が、1日限りの復活試合で、かませ犬の役割を担わされるハズが、勝ってしまったことでころがりこんできたチャンス。 そのあとは、まるで「ロッキー」のように、殺されてもおかしくないような強敵を倒してハッピーエンド。 夫には、勝ってファイトマネーを得て欲しいのと、できれば戦わないで生きていてほしい、という妻の葛藤が描かれていて、それはそれでいいかな、と。 いままで2人をパンチで殺している対戦相手の感想を記者に聞かれて、ジェームスが「妻は、ベア(対戦相手の強敵)が死なないことを心配しています」と返すのは粋なご愛嬌。

ボクサーというのは、一般的に慢心で(某K選手のように)、障害があると逆上してしまう印象が強いのですが、彼はそれでも家族のために黙々と、それでも野心的に自分の力を信じるところに、惹かれるモノがあります。 今のサラリ−マンでも似通った部分はあるとはいえ、仕事にかなりのリスクはあったとしても、この映画のように妻から心配されることはない。

「今回だけだ」と言われて復活した試合で勝つシーンにはじーんとしてナミダが出ました。

それと、キーワードは「フラッシュバック」。 強敵との対戦で、ブラドッグが思い浮かべる、家族の貧困生活。 さらに、試合の途中で焚かれる「フラッシュ」の音が、まるでパンチの破壊力のようにも聞こえて効果的です。

お定まりの結末ではあるのですが、それでもいかばかりかの今の自分の生活への勇気はもらえた気がします。

(評価:★4)

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