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[コメント] ユージュアル・サスペクツ(1995/米)

あまりにもハマってしまったので、カイザー・ソゼの秘密など、本作のありとあらゆる謎について研究したホームページを作ってしまいました!
verbal

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ユージュアル・サスペクツ』の謎解きサイトを作っています! この映画を観てすっかりダマされちゃった人、チンプンカンプンだった人、よかったらぜひ1度遊びにきてください!!討論会、Q&A、人気投票などもやっています! https://verbal.client.jp/

・衝撃のラストと言われる理由は2つ。1:カイザー・ソゼの正体が、ヴァーバル・キントだったこと(=犯人探しサスペンスの意外性)、2:ヴァーバルの回想が、ウソだったこと(=どんでん返し)。ちなみに映画本編の中で、この2つの事実に気づいた警察側の人間は誰もいません。クイヤン捜査官は、掲示板やコーヒーカップを見て、2のことを悟っただけです。FAXの似顔絵を見て、あれがヴァーバルだと理解できるのは、われわれ観客だけです。

・現在のシーンと回想シーンを、もう1度整理してみよう!(ヴァーバルの回想は、全てがウソとは限らない...)

・謎を解くためのキーワード「左利き」、「銃を横に構える」、「金のライター、金の腕時計」、「積まれたロープの束」、「コーヒーカップ」、「ヴァーバルの視線、手の動き」などを頭に入れて、もう1度見てみよう!

・「カイザー・ソゼの正体は、ヴァーバルではない」ということも考えられます。 なぜなら、映画本編の中で「自分がカイザー・ソゼだ!」と言った人間は、誰もいないからです。多くの人が、ソゼ=ヴァーバルだと理解したのは、 「ソゼを見た」と言ったコバッシュ(火傷男)のFAXの似顔絵が、 どう見てもヴァーバルだったからでしょう。 仮に、コバッシュの見た男が、ソゼの影武者を演じていたヴァーバルだったとしたら、 彼は真のソゼの正体を知らなかった、ということになります。 真犯人を探し出すサスペンス映画でありながら、 映画の中では、誰もその答えを言っていない。 しかも、観客と同じような立場にいながら、 ミスリードされた登場人物(クイヤン捜査官)がいる。 そして観客は、それとは別の人物が真犯人であることにたどり着く...。 製作者サイドが、ヴァーバルと同じような考えを持っていたら、 ソゼ=キートンと誘導されたクイヤンのように、 我々観客も、ソゼ=ヴァーバルという結論に誘導されていたのかも? しかし、ソゼ=ヴァーバルといえる決定的な証拠が、 映画本編以外のところに隠されています!

・名前のひみつ:verbal=英語で「おしゃべり」、soze=トルコ語で「おしゃべり」

・「コバヤシ」という名の由来は、監督の前作『パブリック・アクセス』に関係があります。

よかったら、私のPOVも参考にしてみてください!

・『ユージュアル・サスペクツ』が影響を受けた映画って何?

・『ユージュアル・サスペクツ』が影響を与えた映画って何?

・『ユージュアル・サスペクツ』をパクったパロディ映画って何?

追記:イーディ・フィネラン(キートンの恋人)について

最後に明らかとなることですが、イーディは頭を銃で2発撃たれて、ホテルで死んでいるところを、警察に発見されています。私は、このイーディを殺害した犯人は、ソゼではないか?と思っています。理由は「銃で頭を2発撃たれている」からです。これは、殺そうと思った相手を確実に仕留めるための、ソゼなりのクセ(やり方)なのだと思います。その例として、アルトゥーロ・マルケスも同じように殺されていますし、頭かどうかはわかりませんが、冒頭の船上のシーンでは、キートンも2発撃たれているのです。 では、なぜイーディは殺されなければならなかったのか?その答えは、彼女がマルケスの本国強制送還手続きを任されたにもかかわらず、彼を逃がしてしまい、ハンガリー組織に売りとばされるハメになってしまったからではないでしょうか?つまり、イーディがキチッとコバヤシ(またはソゼ)の依頼通り、マルケスの身柄を押さえておけば、ハンガリー組織なども現れず、その船を襲撃させるために、5人組を呼ぶこともなかったのでしょう。すると、コバヤシ(またはソゼ)は、なぜイーディにマルケスの処理を依頼したのか?ということになりますが、ここでマルケスの足取りを確認しておく必要があります。 マルケスは以前ソゼに会ったことがあり、そのことを警察に密告したため、ソゼに命を狙われていました。サンペドロ警察での刑事たちの話によると、マルケスは最初ニューヨークで逮捕されたが、脱走し、カリフォルニアへ逃げてきた。しかしそこで再逮捕され、今度こそはと、本国への強制送還の手続きをしている最中に、またしても逃げた、ということになっています。この手続きを担当したのが、コバヤシ(またはソゼ)に依頼されたイーディなのですが、その理由を私は、このように考えました。 まず、ソゼはマルケスをニューヨークにいるうちに消そうとしたのではないでしょうか?その実行部隊として選ばれたのが、そう、あの面通しでの5人組なのです。ニューヨークで5人を集め、コバヤシが面会する予定だったところに、横ヤリを入れ、5人組を解散させてしまった張本人が、キートンの恋人イーディなのです。これにはソゼも、コバヤシもきっと激怒したことでしょう!しかも、そうこうしているウチに、マルケスはカリフォルニアへ逃げてしまった...。そこで、ソゼが考えた次の手は、5人組を再度使うことを考えつつ、保険として、イーディさえも利用することだったと思います。これはキートンを従わせることと、イーディの弁護士としての腕も見込んだ、2つのメリットが考えられるからです。こうしてソゼは、マルケスの処理をイーディに一任したのですが、結果的には全く役に立たなかったので、始末したのだと思います。 最終的にサンペドロまで追いつめて、マルケスを暗殺することには成功したのですが、ソゼの描いたシナリオ通りにはうまくいかなかった...。そのシナリオをところどころでブチ壊していったのが、イーディというわけです。

(評価:★5)

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