でも私が見たのはテレビじゃなくて中野の名画座だった。がらがらのレイトショーだったんだけど、そのときは『フォービデン・ゾーン』というタイトルでもっともっと毒気が強かった。

正直エロかった。グロかった。ナンセンスそのものだった。ウンパルンパよろしく変な人たちがミニーザムーチャーで踊り狂ってて、てゆーかスコアは同じくエルフマンだった。

で、私の場合はそのデジャヴ感こそが嬉しくてしょうがなかったんだな。『オズの魔法使』も大好きだし、もうあのマンチキンだけで嬉しくなっちゃったんだな。

原作の『チャーリーと…』と言うよりも、「その手の描写の元ネタはこれだろ？」な『くるみ割人形』がこれまた大好きなもんで、頭の中ではホフマンの「お菓子の国」についての文章（種村季弘翻訳がよいよねー）がぐるぐる舞って、もうすっかりラリっちゃったのさ。興奮しちゃったのさ。

ああ、私もくちゃくちゃガム噛みながらあのとんでもないヴァイオレントリーハッピーな地獄に行きてぇ。

どうせいつかは行かなきゃならないなら、針山や舌抜きよりいっそガムボールがいいよ。そっちのほうがまだちょっとははずむ感じがするじゃん？