コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 未来は今(1994/英=独=米)

素晴らしき哉、人生』もだけど、キャラも含めて『スミス都へ行く』へのオマージュかと思った。
tredair

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







社長命令の伝達シーンやフラフープの製造シーン、そのフラフープが流行して町に広がっていくシーン(あの最初に拾った子ども、フラフープ上手すぎ!)は映画的でとてもよかった。

また、コーヒーショップで二人の男が、主人公とヒロインの会話を想定して話す場面は無声映画のような粋な面白さがあった。(ちょっとルネ・クレールを思わせる。)

その粋な面白さは、新聞社が登場する最初のシーンで「ピューリッツア賞が出てくるかどうかの賭け」を男ふたりがしていて、あえて先に「ヒロインのオチを示唆する」ところでもよく出ていた。来るぞ来るぞ、でたー!という楽しさ。

ヒロインが記事をタイピングしながら同僚と会話する場面も煙草の使い方が洒落ていてよかったし、下手方向から風が吹いている白バックでのダンスシーンも素敵だった。パーティーシーンでの、とてもふくよかな女性ふたりにはさまれて会話する(一方的に会話を聞かされる)場面もブラックでよかった。

各場面を思い出すととてもよい映画なのに、全体的な感想となるとそこまで高く評価できない。あたたかいよい話なのになぜだろう。軸となる物語がつまらないからかなぁ。

なぜだろうと言えば、主人公はフィンランド語で何と言ったのだ? 確か「フィンランド」という言葉が名につく人に向かって「ちょっとならフィンランド語を知ってます。」と話しかけ、その妻がそれを聞いて叫び、話しかけた夫に思いきり顔面パンチを喰らうのだが…。字幕もなく残念。いや、わからなかったからこそ印象的なのでそれはそれでかえっていいのかも。

ともあれ、あのヒロインはジーン・アーサーだったのかも!と思いはじめたらドキドキしてきて涙がでそうになったので1点追加。

トータルの印象では3点だけど、細かな設定や場面がステキすぎる。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (6 人)アルシュ[*] ペペロンチーノ[*] ぱーこ[*] ひゅ〜む torinoshield[*] 山本美容室

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。