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[コメント] 続・男はつらいよ(1969/日)

第1作目の荒ぶる寅にガツンとやられた後なので、やや情緒過多な気がしないでもなかった。泣きまくる寅。胃をわずらう寅。刑事に懇願する寅。立派に大役を果たす寅。その落差こそが彼の魅力なのだろうけど。
tredair

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







母親の経営するラブホのステンドグラス(幼いキリストを抱くマリアの母子像)がアップになるところが印象深い。母親の台詞がほぼ全て立て板に水な名調子だったのも、「うーん、親子だなぁ。」と妙に感心。

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私的名台詞メモ:聞き取りに自信のない箇所には(?)と記

■ふらりとやって来て再び出ていこうとするときの寅とおいちゃん&おばちゃんの会話

おばちゃん「何も遠慮なんかすることないんだよ。いいじゃないか一晩ぐらい泊まってったって。」

寅「頼むよ、もう止めねぇでくれよ。」

おいちゃん「んん、わぁったよ(?)とにかくな、まぁ、奧で茶ぁ一杯。それぐらいならいいだろ。」

寅「それがいけねぇのよ。一杯が二杯になり三杯になる。だんごが出るか、また茶を飲むか、そのうち酒になるじゃねぇか。俺は一杯や二杯じゃすまねぇぜ。気がついた頃にはお銚子がずらーっと並ぶ。さぁもう腰が立たねぇや。いっそのこと泊まっていくか。からすカーッと泣いて朝になる。おはよう! またお茶をください。二杯になり三杯になる。だんごが出るか、酒を飲むよ。どうする? オレぁ旅に行けなくなるじゃねぇか」

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■病室をわかす寅と回診に来た医師との会話

隣のベッドの患者「ぐぐうううううう。」

寅「なんだ、なんだ、どうしたんだい、え、おい、大丈夫か、おい。」

隣のベッドの患者「笑わせねぇでくれ。オレ昨日、盲腸を切ったばかりなんだ。」

寅「お? 盲腸切ったばっかり?このへんか?」(と腹を軽く押す)

隣のベッドの患者「ぐぬううう。そうだっ。」

寅「エッヘッヘ。おおげさだよ、おまえ。」

医師「どうしました?」病室に入ってくる。

寅「え?」

隣のベッドの患者「ああ先生、助けてください。この人が笑わせるもんですから。」

寅「なんだぁ、この人が笑わせるって。おかしくなったら笑わなきゃいけねぇよ、なあっ。」

医師「君ぃ、少しおとなしくしなさい。ここをどこだと思ってるんだ。」

寅(ベッドに横たわりつつ)「どこだと思ってるって、おめぇさんどこに勤めてんだい、え? 火葬場じゃねぇだろ。」

医師「…。」寅をじっとにらみつける。

寅(やおらベッドから起きあがりつつ)「てめえだなっ! 夕べオレの横っ面張りやがったのはっ!」

医師「そうだ。あの場合しかたがなかった。ああでもしなきゃ君は注射を打たせなかったからね。悪かったと思ってる。この点(?)あやまる。」

寅「お、てめぇ、さしずめインテリだな? あ、そうか。そのインテリが暴力をふるったわけだ。へぇー、たいしだもんだカエルのしょんべん見上げたもんだ屋根屋のふんどしだよ。」

(評価:★3)

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