コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] エンジェル・アット・マイ・テーブル(1990/英=豪=ニュージーランド)

リルケ文学の中心テーマは「不安の克服」だったそうだ。そのことを知ったとき、なぜかこの映画のテーマについても前より少しよくわかったような気がした。丹下左膳さま→
tredair

出典は、「果樹園」というフランス語(リルケにとっては外国語)で書かれた詩集からだそうです。

上記の詩集の、冒頭から3つめの作品です。私の読んだ邦訳では、番号はふられていてもタイトルはありませんでした。

たぶんこの程度の引用ならば問題ないと思われるので、山崎栄治氏の訳による「3」を、下に写しておきます。 (まとまりごとの区切りを表しにくいので、「…」で記しておきます。)

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

3

あわてないがいい、もし不意に天使が

おまえの食卓をえらんであらわれても。

おまえはそっとパンのしたの

テーブル・クロースの皺でものばしているがいい。

  おまえの粗末な糧を

かれにもすすめるがいい、かれもまたそれを味わうように、

そして純粋なくちびるにも

日常のありふれたグラスをあてがってみるように。

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)Santa Monica

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。