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[コメント] 17歳のカルテ(1999/米)

ラジオから流れてくるメロディが、ちゃんと後で活かされてる。しかもそれがペトラ・クラークの「恋のダウンタウン」だなんて!
tredair

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 高校生の頃、事情があって一人暮らしをしていたあの子の部屋で、何度も何度もこの曲を聞いたよ。まだその頃はシングルと言えばレコードで、何度も何度も針を落とした。

いろんなことを話したよ。悲しいこと、つらいこと、イヤなこと、口惜しいこと、そして、ちょっとばかしの希望について。

そんな思い出がよみがえってくるような曲で始まった物語は、やっぱり同じような、いろんなことで傷ついた、あたりまえの少女たちの青春だった。

世界中のあちこちで、少女たちがダウンタウンを歌ってる。そしていつか街に飛び出し、雑踏の中でホンモノの孤独や愛に出会うための準備をしてる。

歌うスザンナとリサ、顔をほころばせるポリー。

あの瞬間、ただの甘い流行歌は彼女たちの大切な思い出になったんだろうな。なんてことを、病院の廊下のかすかな消毒臭をかぎながら、私もそっと感じたのでした。

(評価:★3)

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