[コメント] アラン(1934/英)
ホンモノを使ったおとぎ話。何もかもに圧倒されて息をのむ。サメの恐怖は『ジョーズ』を超え、高波の脅威は『パーフェクト・ストーム』をやすやすと凌駕し、そしてその家族の絆は、『我が谷は緑なりき』よりずっと寡黙に心に響く。
本当に何もない土地ではあるが、主人公一家に孤独はない。
また、あんな壮絶な自然を前にしていては、神の存在を否定する気にもならないだろう。
このような映画に幸福をみいだしてしまうのは都市に暮らす者ゆえの驕りなのだろうけれど、それでも少しうらやましいとさえ思ったその気持ちに、まったく偽りはなかったりもする。
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