そいで窪塚は、活躍もあんましてくんない。その代わりに、お付きの麻生久美子が動き回って活躍してくれる。しかし彼女も動きに優美さがなくセコセコ動き回ってる印象が強くてホラー度が薄れる。次々と転生する加藤雅也や古田新太らも見せ場がないまま、あっさり消え去ってゆくのが作品自体を小さく感じさせる。宮本武蔵演じた長塚京三の呆気無さには悲しくなってくる。魔界サイドの麻生に対峙するように佐藤の側にも黒谷友香を配したのは工夫されていて面白かった。空からフワフワと降臨してくる窪塚さんのCGシーンは映画館で必死に笑いをこらえるのを苦労したけれど、麻生の最期や、クライマックスの佐藤VS窪塚の光の火花のシーンは見応えあり。演技に関しては佐藤が堂々としており安心して観られる他、中村嘉葎雄が、ビシッと作品を引き締めていて流石。何よりも印象に残っているのは峠の大名行列のロケーションだったりもする。次にリメイクするなら四郎はGackt辺りで。しかしある程度予測していたとは言え、CGばかり凝り出して脚本や演出がスカスカで、きちんと描けない制作サイドは許しがたい。深作監督の偉大さを改めて実感する１本でもある。基本的にこのオカルトな雰囲気は大好きなので★3つ。