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[コメント] グレート・ストリーム(1987/米)

深夜にTV付けたら放送しており、いきなり子役時代のアスティンの劇中劇のような回想が。なんじゃこりゃ?と見てみると…
TOBBY

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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正直、こんな作品が存在することすら知らんかった。80年代特有の、制作の適当な緩さ加減が、妙に郷愁感を募らせる。

物語はローティーンの少年達のサマーキャンプ。ハイティーンのリーダーの様な役柄でベーコンが共演。 アメリカではキャンプはなんとゆーか子供達の教育課程の中での協調性等を養う為の通過儀礼の様になっている。 秀才だがドジでスローモーな主人公をアスティンが演じる。実際に2世俳優でお坊ちゃん風で、育ちと頭は良さそうだが、どこか要領が悪く鈍そうな役柄はアスティンにはフィット。

顔立ちのせいもあるが、先輩風以上に、ちょっと冷たい雰囲気を醸すストイックな年上役のベーコンも好演で、当然ながら、この二人が衝突する。

大自然とリアルなキャンプ場でありがちな出来事が、特別な衝撃やアクションは無いものの、なかなかドラマにメリハリを与え、女性観客はさておき、男性観客なら、一度は似た様な経験のありそうな小中学生の頃の実体験等をオーバーラップさせやすいはず。

正直、ベーコンの年上のわりに大人げない態度には、ムカムカするものの、かといってアスティンの妙な頑固さと生意気さも苛々するのでメインの二人に感情移入は出来ない。 二人の間で右往左往する年相応の少年達が、案外いちばん観客のシンパシーを呼びそうである。3人の仲間のうち、離れた岸辺で一人夜を明かす事になってしまったアスティンを心配してやる少年の心情等、リアルである。

結局、後半は立場が逆転して、なんとなく先の見えた大団円に向うのであるが、この作品の良さはハリウッド過ぎない少年達の葛藤と冒険もリアルではあるのだが、ロケーションに溢れる自然の美しさに尽きる。

スートーリーの合間に、ちょこちょこアスティンが現れ状況説明などをする奇妙な編集が、邪魔の様でもあり、それが個性の様でもあり微妙であった。

(評価:★3)

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