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[コメント] ヴァージン・スーサイズ(1999/米)

原作のポエティックな文学性をソフィア・コッポラは映像化することに見事に成功。70’sテイストたっぷりの青春ドラマは単なるガーリー・ムービーという枠ではくくれない輝きを放っています。
TOBBY

思春期の喪失感と残酷さを原作は見事に文章で表しています。この全編に流れるニュアンスを損なわずに脚色して構成するのは至難の技の様に感じるのですが監督のソフィアはベスト・セレクトな音楽と共にさらりと映像作品に仕上げています。この辺に彼女の血筋というか非凡な才能感じます。沈んだブルーのトーンで描かれる画面からは思春期特有の気だるさと曖昧な苦悩を繊細に感じ取る事が出来ます。キャストも検討していてくたびれた両親のジェームス・ウッズキャスリーン・ターナーにとっては新境地の演技が・・。またカースティン・ダンストは痛々しいまでにヒロインを鮮烈に演じています。ジョッシュ・ハートネットも好サポート。姉妹で思い出の樹を守ろうとするシーンや少年たちとのレコードの交歓や最後の朝など何処をとっても胸に迫るシーンの連続。もっと評価されるべき作品。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)草月 セネダ[*] MUCUN[*]

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