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[コメント] マレーナ(2000/米=伊)

思春期の頃って自分の想像の世界が現実と交差しそうな瞬間がある。監督は少年のそんな世界を多少ドラマチックに演劇的に演出する事で見事な物語を創りあげたと思う。戦争と異性への憧れをリンクさせる構成は成功していたと思う。黙っていても情熱的なモニカ・ベルッチの美貌には驚嘆。
TOBBY

少年の視点のスタイルを借りたとしても、もっと生真面目にも描けたであろうテーマを、あえてユーモラスかつファンタジックに感覚優先で描いたところに監督のヨーロピアンのセンスを感じる。アートワークにも異様に気を使っていてグレイの石畳の上を黒い服で行き交う人々のシルエットや雑踏の中を周囲に光線を放つように闊歩するベルッチのシーンは芸術の域。ジュゼッペ少年の素朴な演技もリアルでフランスの帽子のエピソードなど爆笑。自転車の使い方も効果的でした。こういうストーリーの発想と映像の解釈の仕方も有りなんだなぁ〜とテーマも含めて視野の広がった作品。まぁイタリアの真珠ベルッチの美の存在と胸に迫るモリコーネのセンチメンタルな音楽の貢献度も大きいのですが。女性よりは男の方がノスタルジックさに共鳴し印象に残る作品かも。

(評価:★4)

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