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[コメント] マイノリティ・リポート(2002/米)

予告編を観て胸躍らせ、クルーズ主演で、スピルバーグが描く近未来映画なんて絶対面白いに違いない!。と、思って期待を胸に観たものの…。映像はスタイリッシュでクールなんだけどなぁ。
TOBBY

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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基本的にストーリー展開のエンジンが、かかるまで時間が、かかりすぎ!。近未来の設定状況の説明もスムーズじゃないし、なかなか作品世界に入り込むのが大変。また、細かなシチュエーションに対して脚本が辻褄合わせに奔走する感じで、スケールの大きなSF作品のはずが、小さくまとまってしまった印象。せっかく舞台は未来のはずなのにNY辺りの逃走劇と変わらなく感じてしまった。ブルーが基調の映像は、充分に近未来感覚を味わせてくれるけれど、作り込みすぎた未来像は、こんなの作ったょ!見て見て!という感じで重く、ダサくもある。SFサスペンスを扱った作品では『ガタカ』の方が、遥かにシックリくる。演技に関しては、トラウマを抱えた役とはいえ、クルーズが妙に暗く持ち前の快活さが鳴りを潜め、ヒロイックな活躍を期待していただけに肩すかし。敵役のコリン・ファレルの方がアクティブで活き活きして観えた程。都合の良い場面も多々あって、脚本のイージーさに苛々。虹彩手術でクルーズが逃げ込んだアパートが、あまりにも安易に見つかり過ぎだし、何でも予知できるプリコグが所長(フォン・シドー)の殺人を予知できないのは酷すぎ!。映画中では、プリコグが予知できない状態とか言い訳してるが…。さらに最終的にクルーズが投獄され、それまで脇も脇だった彼の妻が大活躍!って展開も、サスペンスとして御法度に近い。結局、スピルバーグが、世界観作りに夢中になって、キレとテンポを掴み損ねたということか?。まぁそれでもスターキャストの存在感とPV風だがクールな映像を評価して★3つ。クルーズとプリコグ(モートン)のモールでの逃亡シーンは楽しい。

(評価:★3)

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