[コメント] メメント(2000/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
はっきり言って、僕はこれをめちゃくちゃ考え、 なおかつ映像を逃さないように見ました。 以下は、よくわからなかった人のための内容の検証と個人的な見解です。
レナードの周りの人物相関:
・真犯人(妻を襲った強盗)→ レナードが以前にぶっ殺している。実は本編には出てこない。
・妻→ 強盗には殺されておらず、レナードがインシュリン投与でぶっ殺した。
・テディ→ 麻薬担当の刑事。レナードが妻を殺した強盗をぶっ殺すのを認め、手伝いをした。しかしそれでも物足りなかったレナードを半分援助、半分利用する形でジミーと接触させ、そしてぶっ殺させた。
・ジミー→ ヤクの売人。死体は廃屋の地下室に眠っている。
・ドッド→ ジミーとナタリーの仲間。ジミーの敵をとるためレナードをぶっ殺そうとするが、返り討ちに会う。(ただナタリーには嫌われていたかもしれない)
・ナタリー→ ジミーの恋人で売人仲間。レナードにははじめ敵意を抱くが、利用して、ジミーを殺した刑事をぶっ殺させようと思い直す。したたかな女。
以前に出てきたシーンに伏線を貼り、「ああ、このシーンはこういうことだったんだ」というのを解析するのは物語の面白いところのひとつであり、これはそれに特化し、こだわった作品という位置付けが出来ると思う。監督はそれがやりたかっただけで、精神疾患というキャラ設定にし、特に記憶に関しての問題提起にはさほど関心が無かったんだと思う。しかしながら、たまたまストーリーと記憶障害の無常さが融合できていて、結果オーライ的な形となっている。僕には似たような記憶障害を持った友人がいたので、ストーリーを通して、彼女の心持ちがいくらかわかったような気がした。
結論としては、サスペンスとしても秀逸、観客の記憶を揺さぶって疑似体験させるという点や、記憶障害の無常さもオマケでくっついてきて、なおかついい味が出ているのでこちらも優秀、とてもよく出来た作品だと思った。
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