★3 | ブルージーンズメモリー(1981/日) | 海洋ロマンティシズムは遠く過去のものと成り果てた4半世紀遅れのボンクラがたのきんの抜け作キャラとマッチして阿呆臭いなりに成立。ともかくテンポが良く開き直って見ればそれなりには面白い。主演の3人は1作目のキャラを踏襲して乗りと勢いがある。 | [投票] |
★3 | 焼け石に水(1999/仏) | 図太いおっさんが勝ち残ってしまうのが人生ってそんなもんという諦念につながる一篇なのだが3者3様に靡いて蔑ろにされるというM連鎖が感情寄せる部分も無いままヘタレダンスで一体化というキッチュ。結局おっさんが若者を口説く導入が一番サスペンスフル。 | [投票] |
★3 | おこげ(1992/日) | おこげというポジションが不可避の選択なのか止むを得ずなのかを明確にしない限り主人公の清水には誰も肩入れ出来ぬだろう。それでも水準作と思えるのは男同士でハードに乳繰り合う2人の役者が不憫でありつつ気持ち悪くもあるが健闘したと思えるからだ。 | [投票] |
★3 | ロング・キス・グッドナイト(1996/米) | コミックの王道とでも言うべき設定は置いといて所詮お手盛り夫婦の出来レース的な雰囲気が致命的なのだ。ジーナの勘違い女王様的な立ち居振る舞いが興を削ぐ。それを又ハーリンが太鼓持ち宜しく不必要過分な火薬量でバックアップ。つくづくしんどい。 | [投票] |
★3 | ロッキー(1976/米) | 猫背でボソボソ話し亀を飼い組織末端の仕事で日々を凌ぎ冴えない彼女で慎ましやかな充足を得る。リアリズムな前半はアメリカンドリームの実現へ転調するのだが、それには後半の背景の厚みが不足。世界は数分間のテーマ曲に乗ってモンタージュで様変わりする。 | [投票] |
★3 | 親分はイエス様(2001/日=韓国) | 極道時代を描いた部分が適宜な役者の配置により過不足ない出来で温さを免れており、後半もそれなりには感動的。まあ、何を思い何するかは人それぞれなのだが、肝心の何故クリスチャンに?…という部分は皆目わからずじまい。実話であることに依拠し切ってる。 | [投票] |
★3 | 踊る大捜査線 THE MOVIE(1998/日) | 平成無責任男的なキャラ付けと刑事ドラマがリミックスされたシリーズ根幹を鮮やかに提示したオープニング。そのオリジナルアイテムで自走すればいいのに『羊たち』をパクったような設定が安い。土台キョンキョンでは意外性だけで魔も圧力も足りないのだ。 | [投票] |
★3 | 刑事物語2 りんごの詩(1983/日) | 2段構成になっているのが必然ではなく場当たりにしか感じられないので散漫な印象になった。マドンナ園みどりの鈍臭さが悪くないだけに勿体無いのだが、そこはそれ遣りたい事は豊富で飽きない作りだし、武田の激情的熱演はやはり魅せるもんがある。 | [投票] |
★3 | フォー・ルームス(1995/米) | ロドリゲスの3話目が良い。だが、4話を通しで通貫するティム・ロスが受けのリアクション芸に徹すべきとこを無理くりの躁演技で自己主張するのに加え所在無さ気な風情
が映画全体を据わりの悪いものにしてしまった。悪いがミスキャストだと思う。 | [投票] |
★3 | 何がなんでも首ったけ(1961/仏) | 素材として甘んじる時代の終焉は皮肉にも銀幕上の彼女の魅力を減失させる。他愛ないことこその映画に何かを付与しようと足掻き混迷に陥った凡作。演技派に転向しようかという過渡期に自らのプロデュースで我が儘放題に作ったコメディは胡散臭い。鼻につく。 | [投票] |
★3 | トイ・ソルジャー(1991/米) | 常道から半歩踏み越えた設定を編み出すコープ脚本の練達とペトリー演出の堅実は安定の強度なのだが、細部では所詮ガキ映画なので半端に緩くなり、寧ろガキにやられるテロリストに肩入れしたくなる。それが金持ちや政治家の馬鹿息子たちなので尚更。 | [投票] |
★3 | LONG RUN ロングラン(1982/日) | おそらく大した内実も無いのに映画を何とか1本作ったろかという山師連中が集う製作過程が、描かれる海のもんとも山のもんとも知れん男の大陸横断野望と同期し微温的ながらもベタつかないテイストを醸し出した。撮影長谷川元吉のクリアネスも好サポート。 | [投票] |
★3 | 赤い砂漠(1964/仏=伊) | 明確な起因があって病んだらしい主人公は自己完結しており世界を閉ざす。故に変化は永遠に訪れない。石化コンビナートの幾何世界に彩色された淡彩と曇天狙い。ディ・パルマのそういう完璧なコントロール下で尚ピンずれによる心象表現が必要だったか疑問。 | [投票] |
★3 | ファイナル・デスティネーション(2000/米) | おっ開げた世界が矮小化しようとも、掴みが良ければ余熱で映画はもつ。殺戮ショーの品評会以上でも以下でもないのだが、定められた運命の不可逆性は世界観を押しつけられ蹂躙されるかのような居心地の悪さだ。個々の趣向は1発目を除くと並のちょい上くらい。 | [投票] |
★3 | ベン・ハー(1959/米) | ガチンコ憎悪と裏返しの愛情物語の背景に雌伏する聖者伝説が前面に出てくるにつれ胡散臭さにテンションが下がる。前半の書割背景のガレー船エピソードが凡庸なのに戦車競走シークェンスは巨大セットの壮麗とリアル撮影が相見え突出しすぎてバランスを欠く。 | [投票] |
★3 | ジュラシック・パークIII(2001/米) | 第1作の不意打ち的衝撃と第2作の執拗なサディズムの後を受け尚、過剰方向に走らず割り切りったコンパクト仕上げは買う。だが、新顔スピノとプテラに大きなインパクトは無い。一方 メイシー・ティア夫妻の凸凹チックな胡散臭さが前半を牽引してる。 | [投票] |
★3 | ターミナル・ベロシティ(1994/米) | ニッチな界隈で世界戦を語るB級感を弥増させるナスキン客演であるが脳内スポンジのチャーリーの無我の演技が煩悩を制覇。スカイダイブのクライマックスは結構な見せ場で金払って見る価値はここだけでもある。キャラを立てれれば1ランク上を狙えた。 | [投票] |
★3 | 冒険者たち(1967/仏) | 妙ちきりんで浮世離れな冒険マニアの反リアリズムに世知辛い世間の現実が介入する。アンリコのサディスティック視線がバランサーとして機能。レティシアの選択は男前ドロンのヒロイズムを弥増させるが餌にされた中年男としては少々鼻白むしかない。 | [投票] |
★3 | プロジェクト・イーグル(1991/香港) | 和洋中揃い踏みな女3人引き連れて悦に入るジャッキーのお気楽アドベンチャー。見てる方は本人が喜んでるほど楽しくないのが難点だが、一応の見せ場は間断しつつも挟み込まれ、最後はジャッキーのキートンへの傾倒が窺える見せ場にはなっている。 | [投票] |
★3 | GODZILLA/ゴジラ(1998/米) | 遠くから響いてくる足音に胸が騒ぎ、ビルの谷間を行く時の尻尾が又素晴らしい。圧倒的なるものの表現に於いて図抜けている。だが、『インデペンデンス・デイ』丸出しの都市崩壊の繰り返しは許せるとしても、中盤の明らかなヒット作2本の剽窃で一気に冷める。 | [投票] |