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けにろんさんの人気コメント: 更新順(1/142)

人気コメント投票者
★4こころの湯(1999/中国)癒しを標榜する映画は好かないが、これは癒し場を背景にしただけで、その実登場人物達は徹底してドライニ突き放されている。映画の前後に同尺の物語があってもいい、その中盤とも言うべき部分を説明無く抽出したのが、それで語れるという作者の自信だと思う。ぽんしゅう[投票(1)]
★5長屋紳士録(1947/日)子どもを棄てに行く件が傑出してる。疲れて土手に腰掛けた飯田の後姿が東山に連結する哀感や置き去りにされ猛ダッシュで追いかけてくる子のいじらしいまでの運動性。情の移った頃に親元へ還る子の幸せを願い利己に走る世相を諌める。何だか器が違う。ゑぎ, ぽんしゅう[投票(2)]
★3ボーはおそれている(2023/米)目眩くパラノイアな被虐ワールドが現出する序盤は有無を言わさぬ展開だが3章あたりから失速して終章ではグダグダになる。母親&童貞コンプレックスとのネタバレが直截に過ぎて底が知れる上に抗うことなく自我が消滅する様はアスターの正気さえ疑わせる。DSCH[投票(1)]
★3非常宣言(2022/韓国)テロ犯との攻防というアクションスキームを早々と放逐し汚染機体の収拾というポリティカル作劇に舵を切る意気良しだが、ソウル→ホノルル8時間の往路が何日間にも感じる詰め込みまくりが時間経過の表現という映画の要件を冒す。2大レジェンド対峙も空振り。おーい粗茶[投票(1)]
★3トップガン マーヴェリック(2022/米)そうせざるを得ない遂行方途を馬鹿にする無能上司に抗い俺について来いの還暦親爺の若者掌握が凡庸なベタに留まり反転昇華しない。普通すぎる。世界のリアルから遊離したプラスティックな原子炉爆破ミッションはまんま『スター・ウォーズ』のデススター攻撃。週一本, pori, トシ, ぱーこほか7 名[投票(7)]
★3ザ・ロストシティ(2022/米)40年代秘境冒険譚が80年代に復刻されたそれを今更又もやる意味あるのと問われてもやっぱないやんと言うしかない出来だがサンドラ姐の為に男たちは頑張る。チャニングラドクリフのヘタレ奮闘涙ぐましい横でブラピ良い処どりも又香しい。月魚[投票(1)]
★5夜明けのすべて(2023/日)何某かの生き辛さに対し寄り添うとかお為ごかしでなく1人で社会と折り合い生きる術を獲得してほしいとのメッセージであり、さすればボーイミーツガールの定番は後回しでいい。代わりに据えられたプラネタリウムの挿話が2人の行く末を時空を超えて祝福する。ぽんしゅう[投票(1)]
★4THE BATMAN ザ・バットマン(2022/米)トランプ現象下で顕現した分断と個の孤絶に対して今一度融和と人の善意を問い直そうとの試み。キャラ総出の大構えな巨視感が一大クロニクル形成への予感を孕んで秀逸で、溜めに溜めたキャットウーマンとの別離の並走は良質のロマンティシズムの芳香さえ放つ。DSCH[投票(1)]
★3天使の涙(1995/香港)ギミック塗れの文体と技法の錯綜が来るとこまで来たという感じで、もともとに共感を抱きようがない登場人物たちがその技法に埋没し全く何も訴えて来ない。ただこういう行くとこまで行きついた振れ切れ方は作家としての通過点としてなら一種清々しい気もする。いくけん[投票(1)]
★4天気の子(2019/日)猥雑な都市空間の細部に詩を見い出す圧倒的な連鎖に、撒いた小ネタが全〜部ハッタリでしたのギャフンは一応には糊塗される。しかし、肝心の自己犠牲と自己愛の相克が後付け的で懊悩が足りないし人死に抜きにはリアルとシンクロしない。踏み込んで欲しかった。セント, ゑぎ, 緑雨, ペンクロフ[投票(4)]
★3リボルバー・リリー(2023/日)市井に暮らす嘗ての伝説のスパイ&殺戮マシーンが再起動する。鉄板の設定に背景修飾も描き込まれているのだが行定の擬斗の魅せ方に斬新なキレは望めない。集団戦・タイマンともに凡庸。1人で100人倒すのはエモーションの喚起が要る。赤ちゃん要らん。disjunctive[投票(1)]
★5偶然と想像(2021/日)想定の枠外から起動される世界の転倒3題噺で、そのシニカルと併存した人間肯定が濱口の稀有な天分とさえ思わせる。人と人が出会えばドラマが生まれるっても事はそう簡単じゃない。好きも嫌いも呑んで感情を寄せるふりしてうっちゃる。驚く位に軽やかに。おーい粗茶[投票(1)]
★3プロメテウス(2012/米)スコット初デジタルのロングショットの精緻には随所で息を飲むがそれだけだ。ハードSF的な大風呂敷がある1点に向かって急速に綺麗に収束するのだが物語は閉じてしまった。こんな過去遺産への執着を晒してるようでは最早何も新しいものは産み出せまい。ジェリー, おーい粗茶[投票(2)]
★3TENET テネット(2020/米)ブラナーが逆行をどう利してるのか不明で、主演コンビがやってることが自作自演の絵解きにしか見えない。ノーランはリアルな世界の軸が見えてないのでスパイ映画ってもガキのお遊びになる。そんなに逆回しがオモロイのか、よかったねとしか言えない。DSCH, 緑雨, たろ, pinkmoonほか9 名[投票(9)]
★4二匹の牝犬(1964/日)このゲスな3面記事題材に沢村を筆頭に皆半端ない気合の入りようなのが良い。小川の冷たい熱量に対し田舎臭い魔子も小悪魔への変貌で拮抗する。演出も今村増村÷2みたいな太さ。斜角の構図がダサくないのは見てくれで撮ってないから。寒山拾得[投票(1)]
★4ミークス・カットオフ(2010/米)案内人の誤った価値判断や一行の不確実な予見を見抜くかのように、エミリーと先住民は通底しつつ、しかし双方が孤高に屹立している。この世界には確実なものなど存在せず、とどのつまり全責任を負うて自分で決めるしかない。幻想の無謬を打ち砕けとの提言。DSCH[投票(1)]
★5対峙(2021/米)何か大きな逆転劇がある訳でもないが、ドライな仕事人間と夫に従うだけの女に見えた加害少年の両親が世間体を脱ぎ捨て真摯な思いを語りだす終盤のドライブ感。相当に綿密で大容量の背景設定の共有が為されて初めて醸される濃厚な時間とタイプキャストの成功。セント, jollyjoker[投票(2)]
★3ガンパウダー・ミルクシェイク(2021/仏=独=米)実社会と隔絶された殺し屋組織のいざこざに終始する点で『ジョン・ウィック』の焼き直し感ハンパない上にフェミニズムの枷が息苦しい。せめて図書館女3人衆はオミットしてほしかった。撮影・美術に実力どころを揃え力感ある画だが演出アイデアは2番煎じだ。disjunctive[投票(1)]
★3ある男(2021/日)ある男の得体が知れるにつれ全てが腑に落ちてしまい身も蓋もない。新たな『砂の器』としてなら窪田の来し方への寄添いが、『』的な心理の迷宮なら柄本の仕掛けが半端。サクラ筆頭に役者陣が総じて演り切れてない感があるなか小籔だけ充足。disjunctive, jollyjoker[投票(2)]
★5ストップ・メイキング・センス(1984/米)1人又1人のライブ構成が始まりを示現しやがて佳境に至る様が伝説を語る映画のよう。黒子めくスタッフの動き。バーンの練ったアイデアとクローネンウェスの冷徹な素材提供とパフォーマンスを魅せ切るに徹したデミのプレーンな編集の幸福な合致。おーい粗茶[投票(1)]