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けにろんさんの人気コメント: 更新順(70/142)

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★4ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016/英=米)金と才を惜しみなく注いだ感ある懐旧的NY美術が秀でており、それを徹底的に破壊する。この合わせ技は通り一片の先を行く。はにかみ主役と地味ヒロインを完璧に補完するサブキャラは痒いとこ手が届く配置。クライマックスは『禁断の惑星』イドの怪物みたい。3819695[投票(1)]
★3ネオン・デーモン(2016/米=仏=デンマーク)後半、構成上の破綻が演出も浸食しグダグダ感が弥増す。持つ者・持たざる者の確執は膨張したジェラシーが憎悪へと延伸した挙句カニバリズムまで行き着くが展開は傲慢。前半の2オーディションシーンのみ突出。カメラの縦横の移動がゾクゾクするほどの肌感覚。袋のうさぎ, プロキオン14[投票(2)]
★3アマチュア(1979/ポーランド)何かを得る為には何かを棄てないといけない。しかし、男は棄てたものを何時までも忘れることが出来ないのである。痛い映画だが、この頃のキェシロフスキは映画をモチーフとして使ったメタ構造を昇華させるトリッキーなケレンが未だ無く少しく物足りない。セント[投票(1)]
★2男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく(1978/日)慎ましやかな人々を描いてこその山田演出は花形スターをマドンナに持ってきて端から届かぬ感を漲らせシラける。SKDの楽屋裏の描写が旅一座的猥雑さを混じえて良いのだが、華のあるべき場面まで泥臭いのでは救われん。武田の起用も少々うんざり。寒山拾得[投票(1)]
★3男はつらいよ 寅次郎と殿様(1977/日)毎度お決まりの寅の片恋話でもたなくなった果てのアラカン登用としてものり平の絶妙のサポートも冴えてシリーズ中屈指の至芸を見せる爺コンビ誕生と相成った。寅の拗ね様も心地よい論理性を維持している。寒山拾得, 直人[投票(2)]
★3男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け(1976/日)重心を2つ持たせて成功した例もある(『知床慕情』)ので一概に言えないが、宇野重吉が立ちすぎて太地喜和子のキャラが霞む。そして、霞むには惜しすぎるキャラなもんだから重吉翁が鬱陶しくさえ思えてくる。寒山拾得[投票(1)]
★4聖杯たちの騎士(2015/米)脚本家を主人公にしながら創作の悩みでなく過去の人間関係にイジイジと拘泥するばかりだが胡散臭い虚仮威しで修飾する。飛行機や地震を弄するハッタリはスコモリフスキー並み。老いて恥ずべき自身の馬脚を現すことは隠匿したまま墓場に行くより好ましい。3819695[投票(1)]
★3勝手にしやがれ(1959/仏)手持ちノーライトカメラに時間軸無視の繋ぎや既成曲の断片使用に数多の引用など全てはここから始まった起源的価値を剥ぎ取り残るのは青臭い男女の痴話。先駆者は常に陳腐化するの例えから逃れられてるのは結局ベルモンドセバーグの魅力があるから。Myurakz, ぽんしゅう[投票(2)]
★4ショーシャンクの空に(1994/米)屋上でのビール場面でのロビンスの遠くを見る気な微妙な表情の屈託。物語の主役をサブキャラに語らせることでの「説話」味の醸成。キング原作ものの成功した映画化で終わらせぬ素因は曖昧領域のインサートの巧みさだ。それとバストショットのセンス。Myurakz, ぽんしゅう, 緑雨[投票(3)]
★3ヒッチコックのゆすり(1929/英)自業自得やんのモラリズムはヒッチには無くサディスティックないたぶりしか眼中にないのだろう。コスプレまがいに着せ替えさせたりの遣りたい放題だ。冒頭の鏡を使った寄りのダイナミズムは『汚名』を、街の彷徨での幻視は『白い恐怖』の失敗を思わせる。ゑぎ[投票(1)]
★3続・深夜食堂(2016/日)有りがち人情話でそれ以上でも以下でもない中3話が尺も力も入る。1・2話ヒロインに馴染みなく見飽きた佐藤池松と巧マッチ。背負う渡辺の達者と絡む多部ちゃんの地性格の良さ。総じて女優が良いなかが受け芝居に徹し心地良さ気。セント[投票(1)]
★3バッファロー’66(1998/米)カサヴェテス小津へ尻尾を振れば欧州発NYインディーズの一丁上がりとでも言いた気な浅薄さ。ギャロが天然なら可愛げもあるのだが。どっちにしても、ナイーブ野郎が真の愛を得るまでのお話ってか?…甘ったれてんじゃないよアホ。Myrath, ぽんしゅう, セント, 太陽と戦慄[投票(4)]
★4二十四時間の情事(1959/仏)忌まわしい過去に傷ついた心に突き刺さるヒロシマの街の風景がサッシャ・ヴィエルニのエッジの効いた映像で象徴化される。ここには原爆の意味を問う何ものも実のところ無い。あるのは個人と普遍が時間の流れを解体されて漂うパラレル世界の無限連鎖だ。セント, 水那岐[投票(2)]
★3網走番外地(1965/日)随分甘い作劇でいいかげんなものだが、であるからこその自由な空気の横溢。健さん邦衛の垂れ目を揶揄う件は多分アドリブ。そんな空気は浴場での抗議が演芸大会と化するシーンで結実してる。松竹映画かと思える位に親への思慕が前面に出るのも一興。ナム太郎, 寒山拾得[投票(2)]
★4福福荘の福ちゃん(2014/日=英=台湾=伊=独)壊れた者を世界に取り込む理想郷は母性的であることが要件と思われ、リアクター福ちゃんは男と設定されても大島が女であることは皆知ってるから成立する。ノンケ山田が察知して去るジェンダー混沌の危うさを内包しつつ脇キャラ祭で映画は踏み留まる。ナム太郎, 寒山拾得[投票(2)]
★3ジュリエッタ(2016/スペイン)苛まれ続ける女の半生だが視線はサディスティック要素を含んでない。アルモドバルは彼女を客体化せず同一化しようとしてるようで結果、面白くもなんともない。サーク的色使いはデジタルの安さが滲み出る。リンチっぽい意匠も今一様になってない。袋のうさぎ[投票(1)]
★2カンタベリー物語(1972/伊)徹底的に修正が施されたものを見て汚いと思ったが無修正版を見てもそう思いそうな気がする。それがリアルな中世だと言うなら結構だがパゾリーニの願望が多分に入り混じったそれは男色とスカトロの色彩が濃い。となれば艶めかしさも笑いも周回違いとなる。水那岐[投票(1)]
★4同胞(1975/日)中央にオルグられて地方が問題意識を持つという民青的ムードと力を合わせればことは成るという今更の題材に退く部分があるが、つまらん題材だからこそ逆説的に徹底した農村の細密描写のリアリティで保たせる或る意味山田の真骨頂を感じさせる作品。寒山拾得, まー[投票(2)]
★5ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013/米)金儲けの手段は皆知ってるがやらないのであって、やる奴らを描いて剛速球をド真ん中に投げ込んだ。リテールから引き受けに至る錬金メカニズムを十全の胡散臭さで描き切りドラッグとSEXで虚実の境界を混濁させる。高所からではなく中に浸って描いてみせた。DSCH, 3819695, 味噌漬の味, ぽんしゅう[投票(4)]
★4ヤング・アダルト・ニューヨーク(2014/米)先頭を走ってきたつもりで若い世代を揶揄してみたが彼らの方がずっと処世術を弁えた大人だった。しかも頭越しに自分の親世代と通底してる。痛烈な取り残され感がけっこうに突き刺さる緩いカサヴェテス。それでも見放さぬナオミ・ワッツが久々に良い。jollyjoker[投票(1)]