[コメント] イングロリアス・バスターズ(2009/米=独)
映画を見終った人むけのレビューです。
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クライマックスでは、しかしいつものタランティーノなお馬鹿バイオレンスファンタジーに。史実を基にした作品で「これ」をやってのけてしまう、この映画スポンサーであるユダヤ系のみなさんの、恨みのガチの深さを感じる。良くも悪くも「リアル」志向を目指す、昨今のドイツ映画の自己弁護をあざ笑うかのように、伝統的に戯画化されたハリウッド映画ならではのナチ高官たちの姿。そして「今」も生き延びているいちばん悪い奴らの罪は決して消さない。
アメリカ人を殺しまくるドイツ映画(当時のドイツリアリズム調を再現しているフィルムも小技が利いてる)を喜んで観ているドイツ人を殺しまくる映画を喜んで観ているアメリカ人たち、と言う皮肉な図式を監督は描いてみせる。
それにしても、出ずっぱりの真の主人公は、カンヌで男優賞を獲得したクリストフ・ヴァルツ 。メラニー・ロランの、クールで華麗な変身ぶりもさることながら、第二のヒロインダイアン・クルーガーの女優として脂ののった演技も見逃せない。 「セルズニック」など、セリフの端々に映画関係の単語が出まくるところも聞きどころ。
今夜は眠いのでこの辺で。(⊃Å`)ちょっと残酷すぎたかな、私には。あとチャーチルがリアルにしょぼい!
ちなみにこの映画のサントラで使われた映画音楽は以下のとおり。(日本公開作品のみ)
『アラモ』『復讐のガンマン』『白熱('73)』『荒野の1ドル銀貨』『戦争プロフェッショナル』『キャット・ピープル('81)』(デヴィッド・ボウイが歌うテーマソング)『戦略大作戦』『アロンサンファン/気高い兄弟』
それにしても、クライマックスでパクってるのは、あの日本漫画(を原作としたたぶんアニメ)の気がします……肝心なシーンでそこに気を取られてしまった。
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