[コメント] Love Letter(1995/日)
無邪気な勝者。二役だから気付きにくいが、かなり感じの悪いストーリー。
主人公は無邪気で、決して悪くなく、そして実に巧妙に「全て」を勝ち取ってゆく。「適当に」不幸な所も含めての勝利だ。かわゆらしく涙ぐみながら、バックには凱旋歌が流れているようなラスト。
適当におしゃれで、適当に知的で、適当に豊かで、適当に愛されてもいる。みっともない事なんかしない言わない。リスクも偏見もない美しい生活。
「私のどこが悪いの?」と言う、この感覚はとても苦手だ。「いやあ、別にどこも悪くないっすよ」とへらへら笑って、後をも見ずに逃げ出したくなる様な感じ。
封切り当時は気付きにくく、何だかなあ、と思っていただけだったので3点。岩井監督はどうしてこう「リアリズム」を描くのが苦手なのだろう。
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