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[コメント] 宮本武蔵・巖流島の決斗(1965/日)

剣の道は無情だった・・。錦之助の苦悩に満ちた表情が堪らない。
ざいあす

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







決闘のシーンはほんのわずか。しかもなんで勝ったのか、あるいは負けたのか、よくわからん。

しかし、勝ってなおこの虚無感。決闘というより、人間・武蔵の苦悩の章とでも言うべき内容。

特に仕官が叶わなかった時の見てるこっちのショック!てゆーか、武蔵の落胆ぶりは少しも出てこないんだけど、個人的に転職活動しては不採用の通知をもらいまくってるのでジーンと来た。(涙)

また、吉岡一門と闘った一本松に戻って敵の幼子を斬ったシーンの追憶。これがまた痛い。葛藤する武蔵に追い討ちかけて、視力を失った元・門下生の登場。マジで凹むよ。

今回の錦之助は殺陣よりも、苦悩の表情で魅せる。お杉ばばぁが翻意したり、決闘に向かう浜にお通があらわれたのはよけいだった。これから本番ってときに入江若菜のセリフで笑っちゃったよ。

生涯のライバル小次郎を失って、達成感の後に虚無感に包まれるラストが絶品。片岡知恵蔵や田村高廣など豪華な脇役の見せ場もあり、シリーズの中でも深い余韻残しました。

(評価:★4)

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