かなりズッシリきました。「２」なんか「トップガン」みたいなスポ根エンタテインメントだったのに、こっちは若僧に人生の辛酸エキスをブッかけまくる。アメリカ版「哲也」ですな。ビリヤードってギャンブルなんですかね？

セリフがどれをとってもカッコイイ。キメ過ぎと言えなくもないが、モノクロの陰影の効いたクールな画面に合っていて馴染んでいる。そしてときおり流れるけだるいサックス。昔の映画ってこんなにカッコ良かったんだ・・。ポール・ニューマンも、若き日のマーロン・ブランドのよう。くちびるにヤンチャなフェロモンが出まくっている。

最初にいきなり大勝負を延々やられて、どーなることかと思っていたら、実際はかなり重い人間ドラマだった。デブ男もジョージ・Ｃ・スコットも目線だけで言葉語ってカッコ良すぎ。ラストの、カメラがすっと引いて皆がそれぞれにプールから去っていく状景。かぶさるサックス。キメすぎやで！しかし、ファッション雑誌で取り上げられそうなスタイリッシュなオシャレ映画も中身はズッシリ重い。それと喫煙シーン多過ぎ。リバイバル上映でもしようもんならＪＴが真っ先にタイアップの名乗り上げそうな煙たい映画。