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[コメント] 日本沈没(2006/日)

9月1日は? →「防災の日」&「映画の日」。となれば観るのは…。
死ぬまでシネマ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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迫力映像。意外に面白かった。それだけは断った上で、だから尚更色々言いたくなる。

「大局的な映画」にすべきか「市井のひとびとの闘い」を描くべきか、論争(?)になってますが、ぼくは両方とも見たいから、今回はこの路線に行った事も仕方ない。でも、両方いいとこドリも監督に(かなりの)力量があれば可能なんだよね。やっぱり少しキャストにカメラが寄り過ぎだと思う。距離感が今イチだったね。

最初から駿河湾地震・大火災でブチかました事はいいとしても、そのエピソードへのフォローが悪すぎ。当初草なぎ君の回想・フィードバックなのか判断に困った。国民が駿河湾地震一つで阪神淡路大震災以来と大騒ぎしている陰で、実は…もっと凄い事になっていた!というような盛上げが災害映画には絶対必要だと思う。『ディープインパクト』を見習って欲しい(手遅れだが…)。

パンフを見て改めてチョイ役の豪華さに驚いたが、それらの豪華配役をどうしてバンバン殺さないのか。日本列島が沈み、何千万もの国民が死ぬのなら、総理だろうが芸能人だろうがみんな死ぬかも知れない、かも知れないじゃなくて知り合いがみんなどんどん死んじゃうんでしょう? 絶対死ぬ訳ない、と思ってた自分まで死んじゃうんでしょう? それを描く事で大災害の恐怖が(或いは戦争の恐怖まで)描けるんじゃないか。(Nakamyuraさんの言う通り「ふじゃけるにゃー!」です。)

草なぎ君の「特攻問題」ですが、…ゼロ戦やヤマトでなくてあれならあり得るかも知れない。でも出来れば自分はしたくない。「その時」自分の判断でどうするかはその時になってみないと判らないが、問題はそれをこうして劇場で見せられる事かも知れない。お美しい大地真央が超大根演技で潜水艇員を賛美する時に、それを市民の目から批判的に見る第三者が居ればそれで画面が引き締まったのかも知れない。今回は災害映画だから本筋ではないけど、特攻は厭だから、やっぱり「戦争になる前に何としても戦争は回避したい」な。

(評価:★3)

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