[コメント] フィクサー(2007/米)
原題が『The Fixer』なら思い切り貶せるのだが。これは日本の配給側も悪い。☆3.0点。
シドニー=ポラック・シドニー=ルメットに影響を受けている事は判るが、この映画自体は彼らの域には到底到達していない。
この映画の「風景」は明け方に馬を見に行ったあの場面に代表される<薄明るさ>だ。事業に失敗し、人間関係に破綻した主人公ら登場人物たちの風景だ。その雰囲気は良かったが、それが「フィクサー」である事と、企業の犯罪と、法律家と、結びついてこない。魅力的なモチーフが、この風景の中でより味わい深くならなければ、「それ」である意味はないだろう。
主人公は「フィクサー」としてもロクに仕事が出来なかった、というのならまだ解るが。優秀なフィクサーだったが今回はこんな事になりました、というのならそれを説明し、そこから何かを炙り出さなければどうにもならない。
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