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[コメント] シャッターアイランド(2010/米)

前半の作りは中々見事。仕上げは …残念。恐らく観たひと大多数の感想だろう。勿体ない! ☆3.8点。
死ぬまでシネマ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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最近は一作毎に「悲哀」が滲み出る刑事プリ(ウス)男さんである(デカプリオと読む)。日米合作であれば、この「悲哀汁」に対応出来るヒロインは木村多江しか考えられないだろう(渋そうだな〜っ)。

と言う事は置いておいて。

配給会社の人間はこの映画を見限ったと言う事だろう。明らかに制作意図を裏切っているミスリードは、担当者の「煽ってナンボ」という、作品への愛情を微塵も感じさせない最低の人間性を曝け出している。しかしそれを差し置いても、この映画のタネ明かしの構造は今ひとつであり、後半は冗長だったと言わざるを得ない。

特に、主人公の懊悩を表現する為とはいえ、繰り返し・ひつこく現れるミシェル=ウィリアムズの幻影からは、『ソラリス』のナターリャ=ボンダルチュクのような高められた悲しみを得られなかった。

最後のセリフ「モンスターとして生きるか、善人として死ぬか」の解釈は難しい。寧ろ「モンスターとして死ぬか、善人として生きるか」と言ったくれた方が簡単だった。俺の解釈では、少なくともこの台詞を言った時の刑事プリ男は「目が覚めている」のだろう。

    ◆    ◆    ◆

因みにでありますが、ぼくは主人公が船に乗って島に行く冒頭部で「船で部下と初対面? はて面妖な」と思いつつも、「実は患者でした〜、なんてネタではありませんよ!という為の上陸シーンである訳だな」と思って観始めた人間なので、「結構最後まで判りませんでした!」

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)甘崎庵[*] けにろん[*]

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