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[コメント] のぼうの城(2011/日)

期待し過ぎたか。☆3.1点。(review は映画本篇と同様に冗長)
死ぬまでシネマ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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野村萬斎が落ちなかった城の城主を演じる攻城戦の映画、ともなればこれは面白くない訳が無い。

…と、期待し過ぎた。

編集が冗長。あと30分は縮められると思った。恐らく萬斎の鷹揚な雰囲気を損ねたくないという事もあったのだろうが、逆にその演技が中だるみする事になってしまった。

佐藤山口成宮榮倉と順番に見せ場を作ってはいるが、それぞれが冗長にして積み重ねが無いから深みも無い。こんな展開なら、甲斐姫(榮倉)にはもっと色々と面白い伝説があるらしいからそちらを取り入れれば良かった。

豊臣勢では平 岳大はもっとやりようがあっただろうに残念。目の下に青い隈取りを入れる位すれば良い(敵は多少奇抜なメイクでOK)。唯一外連味で期待に応えたのは市村正親だが、信長の存命中既に太閤ヅラは如何なものか。これは光成の記憶の中で歪んだのかも知れないが、それなら俺なら、汚いサル面が「決壊させよ〜!!」で突然太閤になり(後光が射し)、そこで光成の目が覚めるようにするよ。

どうしても似た様な攻城戦として『墨攻』('06/中日香韓)を思い出してしまうが、史実上の規模の差は兎も角(本作のCG部分が頑張っていただけに)、このドラマツルギーの差は残念だな。(→→梁城戦は史実ではない?)

更に蛇足だが、予告篇と台詞の出し方が全く違って驚いた(よくある事ではあるが)。見せ場のもの思われた台詞が本篇では何でも無い所に使われているのにズッコケ。予告篇を作った人間が頑張ったとも言えるが、本篇が霞んでしまった…。

(評価:★3)

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