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[コメント] 真夏の方程式(2013/日)

冒頭のテロップで何故か前田 吟の名が目に止まった。この人、こんな映画にも出てるんだ。頑張っているのは嬉しいけれどスター役者達を蔭で支える端役ばかりで何だか寂しいよなぁ…。☆3.9点。
死ぬまでシネマ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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私はテレビ版は一切視ておりません。

確かに事件の背景にはドラマが隠されている訳だが、それにしても伊豆での事件そのものに何と言うか …魅力が無い。背後に隠された謎、というのも最初から小出しにしているので、というか小出しにでもしないと話が持たないという時点で映画を支えるには弱すぎる。

なので前作(『』)には遠く及ばなかったが、駄作を恐れつつ観に行った状況でガッカリさせなかった点、それはそれで大したものだとも思う。今回の主演=の演技が最も重要な訳だが、最高とまでは行かなかったが充分及第に達していた。(子役が「ソックリとまでは行かないがそこそこ似ている」という塩梅までが映画の評価と相似している。)

どうにもなるものでもないかも知れないが、残念な点を3つ。

先ず今回の物語を引き起した元刑事=塚原(塩見三省)の心理描写が浅い事。彼はどうしたかったのか、そこでもう一段打上げる事を期待していた観客は多かった筈だ。

恭平少年(山崎 光)の必然性の弱さ。前作では事件関係者とガリレオ博士との間の繋がりが充分とは言えず、警察官でない物理学者の博士が事件に絡むのに「親友」では足りなかった為、殺人の物語に博士がおいてけぼりを喰らった印象があった。それを防ぐ為に今作では少年という触媒を用いたのだろうと思われたが、その少年の存在にもう少し必然性を持たせてくれないと。結局今度は博士-少年ラインが事件関係者から分離されてしまった印象だ。少年の父(田中哲司)は杏の母親=節子(風吹ジュン)と姉弟なのだが、何故かそこがプッツリ切れて何の描写もない。

3つ目はコマい注文で申し訳ないが、少年に物理学の面白さと重要性を教えるのに発射実験しかなかったのか(ベタすぎるだろ)。「火薬をギリギリまで増やしてみんべ」とか、「八重の桜」かと思ったよ。

コマい話はまだあった、警察署のマジックミラー。あれもね…。『パリ、テキサス』狙い過ぎだろ。もう少し納得出来る状況設定をお願いします。こっちはその前でもう泣いてるんだから。

… で、ちゃん! 近年の代表作になりましたね。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)フランチェスコ

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