[コメント] 地獄でなぜ悪い(2013/日)
「破壊し殺戮する映画」と判っているからハードルが高いのか。前半はかなり低調で、この儘血の海に行くのかとゲンナリしていたが、それを長谷川博己が救った。☆3.8点。
始めから判ってて狂うのは難しい。今こういう映画を創りたくなっているのは解るが、それが却って痛々しい(どうしてもたけしの顔がチラつく)。
振り返ってみて星野 源も二階堂ふみも悪くないのかも知れないのだが、観ている間はどうにも佳くなかった。國村 隼も堤 真一も巧い役者ではあるのだが、この映画ではそれじゃダメなんだよな〜という上手さ。
以前新宿末廣亭に寄席を観に行った時、「大丈夫かよ」と思わせる噺家が居た。途中からもう客の事なんか気にしておらず、目がイっている。額からは大粒の汗が滴り落ち、内容は支離滅裂、不条理の境地に落ち、それでも観客は笑い続けていた。落語とはこういうものか、と戦慄した瞬間だった。
後半の長谷川は佳くブッ切れていた。今まで「セカンドバージン」や「家政婦のミタ」で「こんなののどこがいいのか…」と思っていたが、NHK大河「八重の桜」といい、今年は彼を見直す年になった。
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