[コメント] 天気の子(2019/日)
開幕早々から暗雲が立ち込める。いつか晴れる事を願って視続けたが、まさか開き直ってしまうとは。★2.5点。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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世界を捨てても君を選ぶ、という閉鎖的な(今日的な)結論を否定している訳じゃない。そこにほとばしるものがあるならば。
新海 誠の作り込まれた映像で、このどうしようも無い世界を語って欲しくなかった。そして、彼の映像はもっと狭い心象風景にこそ合うのだと解った。(否、そんな筈は無いのだが、前作と今作で、彼はこういう風にしか話を広げられないのだと判ってしまった…)
島から出てくる世界を舐めきった甘ちゃんの少年。<東京>は彼に現実の洗礼を与えるでもなく、舐めきった出会いを重ねさせる。世界はファンタジーという暗雲に包まれ、少年はそこで目覚めない道を選んだ。
彼が彼女と空の上に去って行ったのなら、或いは彼等がイカルスの様に墜落していったなら、この映画も<物語>足り得たのかも知れない。
それでも、束の間の晴れ間が無かった訳では無い。それは娘に会えない父親が煙草をやめたと言っても信じてもらえなかった瞬間、彼の言葉はもう内容に関係なく否定されているという描写。そして東京を異常事態が襲い、都市機能の崩壊を予想させる(これからどうなってしまうんだ、と不安にさせる)一瞬。この2つだけが、この映画でほんの一時、<物語>を感じさせた。
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