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[コメント] i-新聞記者ドキュメント-(2019/日)

これでも人気は衰えないしこんな中から後継者が出てくるのか。☆3.6点。
死ぬまでシネマ

この映画は現実を見せつける。押し付ける。絶望という名の現実を。

菅 義偉という男の会見を見る度に「こいつは絶対に自分の非を認めない男だな」と思ってきた。どうしようもなく頑なな傲慢と尊大が画面から溢れ出てくるので、視てるのが辛くなる。安倍晋三なんてのはまだ小心者の焦りなどが垣間見えるが、この男は焦る事なく苛立つタイプだ。

しかしこんな男にもファンがいるらしい。以前追っかけのオバさんがTVで紹介されていた。長期政権の驕りは極まってきているというのに、ファンの群れはどこまででも尾いて行くらしい。どこかのカツラ男と同じ現象だが、日本の方が先行きは暗い。

同時に、この映画はそれにあらがう一人の記者の姿を捉える。知らせる。もがきを見せる。

正直ちょっと苦手なタイプだが、根本的なところでこのひとは人間だ。その根本を踏みしめて、西へ東へ縦横無人に奔走する。これが記者全ての姿であるなら、彼らにはただ頭を下げるしかない。

報道とは本質的には行政と対立するものではないと思う。決まったレールの上でしか進めない行政の代わりに、世の中の隅々までを見て回るのが報道の仕事だろう。ところがそこで見えてくるのは行政の専横による不公正であり、だから報道は弱者の側から行政と対立しなければならなくなる。

沢尻エリカをこのタイミングで逮捕したのは国民の注意を逸らすスピンだと鳩山由紀夫が言ったら内調が炎上させたとか。大半の国民はボーっとしてるよ。法王を教皇と言い換えるとか、他にも色々な小技を使ってるように見えるが言わないでおこう。その教皇はこう仰った。「目覚めよ」

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)寒山拾得[*] クワドラAS

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