主人公はガード下でおっさんをボコった上絞め殺そうとし、正気を取り戻して「あかん、ボクにはでけん、息子や無い！」と思ったと言う。ムカついた相手に振るう暴力と猟奇殺人を同列に考えている時点でホント勘違いも甚だしいが、ではシリアルキラーは何故シリアルにキるのだろうか。

この種の殺人は恋愛に近いとは感じたが、しかし一方的な片思いだし対象を愛するだけでなく害している。或いはピーピングに似ているのかと思ったけれど、対象との距離感が違う。その相似と断絶が、殺人の実行を決めるのかも知れない。愛しちゃうのは仕方無いとしても殺しちゃうのはいかんだろう。戦場で合法的に殺した経験があると危ないかも知れないな、野獣死すべし。

NHK大河ドラマ「平清盛」に於ける理想主義者=信西入道は鮮烈であった。なんてったって「阿部サダヲ」、結婚詐欺師とかを経て漸く来たか、の感がある。