[コメント] イーグル・アイ(2008/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
出張中に断片を見た『インサイド・マン』が結構面白くて、これはきっちり前編見てやろうと思い、出張帰りにそのままTUTAYAに寄って「これだ!」と思って家に帰ってよく見たら、この『イーグル・アイ』だったのです。
「なんだよー、ふざけんなよー」
と独り言を言いつつ、しょうがないから再生したのですが、もうほとんど釘付けでした。
すごい、すごい!
面白かったぁ・・・
でもまあ、見終わって冷静になってみれば、いくらネットが発達したとしても、これほどのことにはなるまいという漠然とした距離感を感じながらも、映画は面白ければそれで良い、と割り切れるすばらしい映画だったと思います。
大きく言いますと、2つのことが言えます。
ひとつは『2001年宇宙の旅』を想像させる点。
これはこれで良いと思います。
あちらは宇宙船という限られた空間で展開する意思を持ったコンピューターとの戦いでしたね。
こちらは国全体を支配しようとするコンピューターのお話。
テロがこれほどまでに脅威となった今、こんなお話があっても不思議ではありませんね。
そしてもうひとつは、手塚治虫原作で、ハリウッドで実写化予定の浦沢直樹作『PLUTO』。
人類60億人の頭脳をロボットに埋め込むとどうなるか?という発想は、この映画にもインスパイアされているような気がするんです。(もちろんこの映画の作者は『PLUTO』なんか読んでいないと思いますが・・・)
われわれはもはや、機会なしでは生きて行けませんね。
そんな世の中を大変深刻に受け止めているところに、好感が持てました。
そして機会も人間も自分に嘘をつく。
これは最近見た『インフォーマント!』とか『シャッター・アイランド』にも共通する観念ですよね。
大変面白かったです!
2010/10/29 自宅
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。