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[コメント] レッドクリフ PartI(2008/中国=香港=日=韓国=台湾)

トニー・レオンで良かったのかなぁ・・・
chokobo

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







三国志のある一面をここまで再現した映画はもう作られることはないのではないか、と思わせる迫力の映画だった。 3時間はあっという間に過ぎてしまった。

ジョン・ウータッチ満載であり、スローモーションや白い鳩が出てくるなど、あらゆる面でジョン・ウー自身の意思が強く反映された映画だったと思う。

周瑜役にトニー・レオン、諸葛亮孔明に金城武である。

ハリウッドに進出した映画監督らしく、マーケティングも十分意識したキャスティングだったのではないか。

今回は呉の曹操軍が統一を目指し、悪の丞相とされており、この善悪の違いがわかりやすい。

三国志ほど登場人物が多く、複雑な内容を映画化するのに最もわかりやすい部分を切り取って、しかも赤壁という黄巾の乱にならぶ有名なエピソードを全面に押し出したことで、映画がぐっと凝縮された感じがする。

印象的なシーンは山ほどあるが、個人的には趙雲が劉備玄徳の子供を助ける場面。映画の冒頭でかなりの時間をかけて盛り上がるのだが、良くできたシーンだと思う。

劉備玄徳はある意味この三国志の中心的人物であり、義兄弟の契りを交わす話は有名で、いわゆる三国志の有名どころがそのまま映画に登場する。

周瑜が劉備の草鞋をみて結束を語るシーンは、後の毛利元就の三本の矢、果ては黒澤明監督の『』へと続くエピソードだ。

周瑜と諸葛亮が音楽を奏でて意思を伝え合うシーンも美しく印象的だ。

さて、映画全体はとても良くできているし、大スペクタクルとして十分楽しめるものであるが、キャスティングだけ”ちょっと・・・”という点があった。これは三国志に対する考え方であって、個々のイメージによるものであるが、美青年といわれる周瑜、そして策謀士として有名な諸葛亮のキャスティングが逆だったのではないか?と思わせるシーンがいくつかあった。諸葛亮はきっと金城武ほど美男子ではなかったと思う。

またトニー・レオンだが、この役者が好きなタイプだけに、この役だったか?と思わせる違和感が若干残った。

(評価:★4)

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