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[コメント] バビロンの陽光(2010/イラク=英=仏=オランダ=アラブ首長国連邦=エジプト=パレスチナ)

「フセインがクソならアメリカはブタだ。」(2012/3/7)
chokobo

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ぶつぶつ言いながら車でバグダッドまで連れてきてくれたおじさんの言葉がとても印象的だった。

サダム・フセインが失脚して三年。

イラクの実態をストレートに描く。

少年と老婆。

父に会いに行く。

ナシリアの刑務所まで。

遠い遠い道のり。

脈略のない、何気ないセリフが心を打つ。

「誰かに傷つけられても、許すのよ。」

預言者と羊の話。

結局、父はおらず二人はバグダッドに向かう。

カメラがいい。構図が素晴らしい。望遠を使った見事な画面。

最後、あまたの屍が砂漠から掘り起こされる。

健気な子供は泣き崩れる祖母を励ます。

しかし絶望に落ち込む祖母はトラックの上で命絶える。

残された子供は一人寂しく笛を吹く。

数々の命が絶え、この国の現実が浮かび上がる。

(評価:★5)

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