『シェルブールの雨傘』とセットで見たい映画やね。前作は涙いっぱいの作品やったけど、今回は音楽もジャジーで明るい作品やね。ハリウッドでは恥ずかしい事とされてた「歌の吹替え」をこの作品では全曲やらせてるね。

　その代わり俳優は「ダンス」に集中できるんやね。ハリウッドから『ウェストサイド物語』のジョージ・チャキリスとＭＧＭを代表してジーン・ケリーをゲストに招いとるの。カトリーヌ・ドヌーブとフランソワーズ・ドルレアックの二人の精一杯の踊りが嬉しいなぁ。

　この作品はＤＶＤで見たけどあんまりおススメできんね。廃盤なんやけど、フィルムのキズが酷くて再発されるのを待ってたほうがええと思うよ。一番の見どころの「ガルニエ姉妹の歌」なんかフィルムに縦のキズが入ったまま収録されてたもんなぁ。名画座の気分が味わえるＤＶＤとしては貴重かも知れんね。

　夢想家の画家役でジャック・ペランが出てるなぁ。楽器店のオッサンは ミシェル・ピコリだしキャストも豪華やね。ミュージカルらしく、最後には全員が幸せになれるストーリー。７０ミリだから本当は劇場の大画面で観た方がいい映画なんやね。今度いつ公開されるか分からんからね。出来るだけ大画面のＴＶで見て欲しいなぁ。