[コメント] マイ・プライベート・アイダホ(1991/米)
不完全燃焼と消化不良が熟成された青春映画の傑作。
目が覚めたら道路の上だった、なんてことは飲み過ぎた日の翌朝にはよくあること。でも一滴も飲んじゃいないのにすっぽりと記憶がぬけおちていたら?
多分素のままでこの映画を見た人はとまどうのではないかと思う。ひとつひとつの"要素"が全くバラバラで、僕は正直うたた寝してしまった。
しかし、このフィルムで一貫して印象的なのが「道路」で、これだけは支離滅裂なベクトルが一方向に向かって収束してゆくのを感じる。
そういえば、この作品と「ブエノスアイレス」には通じるものがあるような気がする。けれどこの映画はそれよりもはるかに漠然としていて、どこへ行こうとするでもなく、ただそこにある時間(とき)と存在を見せつけられるばかり。
そうぶらぶらもしれいられないんだよ。っていうことなんだろうか。
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