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町田さんのコメント: 更新順

★1笑の大学(2004/日)スクリーン右手では、緑色の「非常口」案内灯が、いつになく魅惑的に輝いていた。 [review][投票(2)]
★5ゴッドファーザーPARTIII(1990/米)カリスマ性のある役者の頭数不足、画面演出の不統一、自己模倣、キリスト教的過ぎる、実在事件をモデルにした犯罪映画に成り下がった、などの批難は全て理解できるが、しかし面白さは無類。殊にクライマックスシーンの重層的な盛り上がりには手に汗を握らずにいられない。(フランコ・チッティは涙もの)[投票(1)]
★3クレールの膝(1970/仏)水面、新緑、若い肌。潤いと煌きの映画である。『危険な関係』に連なる「共犯もの」として狙いは悪くないし、ローラからクレールへの移行なんて見事なんだが、熟したてのチェリーだの、突然の雨宿りだの、イメージが貧困過ぎて興ざめしてしまった。またブリアリは神秘性に欠けただの変態親父にしか見えない。[投票(2)]
★3海辺のポーリーヌ(1983/仏)アルメンドロスの翳りある映像も、芥川的帰結も好みだが、短編向きの小話をエロで水増ししたかのような内容に、正直食い足りなさも感じた。それとアリエル・ドンバールは、俺には化け物にしか見えない。[投票(1)]
★3グレースと公爵(2001/仏)軍靴、ギロチンの軋み、狂熱と恐怖の叫びが、音楽に取って代わった不幸な時代。貴族や為政者の怠慢は赦しがたいが、モラル無き世もまた闇だ。最近のヨーロッパには「現代の自由」の是非に付いて本気で考えさせられる映画が多い。 [review][投票(1)]
★5緑の光線(1986/仏)他人の価値観に踏み込もうとして対話からも画面からも締め出されてしまう。孤独を逃れようとしてすべてを逃げ散らせてしまう。本当に痛々しい憐れな憐れなデルフィーヌ。それでも少しづつでも自分を変えてゆければ、いつかは「緑の光線」が見えるんだぜ。 [review][投票(4)]
★4ラストタンゴ・イン・パリ(1972/伊=仏)「見えない部分」を残しつつ立体的に交差することで恋と街の魅力は惹き立てられる。シュナイダーの心の反転に完璧な納得性を与える、ブランドの個性と演技・ベルトリッチの演出は完璧で、過剰ささえも巧緻だ。 [review][投票(3)]
★3ジョヴァンニ(2001/伊)影武者』をタルコフスキが撮ったかのような壮麗な美しさを誇る歴史劇。何年後かに”公開時には理解されなかった”なんて怒られそうな、この手の高踏的な作品が未だ作られていたことにまず驚くし、911以後を予言したかのような明快なテーマ性にも驚く。しかし、厳しい映画である。色んな意味で厳しい。[投票]
★4エレファントマン(1980/英=米)I:リンゴの唄 II:象の孤独・人間の孤独 III:彼についての映画について [review][投票]
★5背徳小説(1993/伊)巷ではラス・メイヤーばかりチヤホラされているが、そろそろティント・ブラスも正統評価されるべきではないか。早漏の文学講師を主人公に据えた本作は、全ての人物、場面が隙間無く素晴らしく面白い。ガトー・バルビエリをパクったような音楽も効果覿面。 [review][投票]
★5大脱走(1963/米)紳士の王国 [review][投票(6)]
★5砂の上の植物群(1964/日)若き父の幻影に脅かされ続けた孤独で平凡な中年男が、展望台の少女に託された「鉄の槌」を振り上げ、日常の亀裂・女の裂け目・無限に下降するエレヴェイターへと身を投じるまでの経過を、丹念に耽美的に、そして幻想的に描き挙げた、映画監督中平康のまごうこと無き最高傑作。[投票(3)]
★5いま、会いにゆきます(2004/日)迷子の父子がおりました [review][投票(12)]
★3復讐するは我にあり(1979/日)三國倍賞の関係は原作にはない映画のオリジナルで、今村らしいし、露天風呂のシーンなど傑出しているのだが、全体として見ると緒形の行動の不可解性に、安直な注釈を加えてしまうようで、どうも喰い合わせが悪い。 [review][投票(7)]
★5その男、凶暴につき(1989/日)シラケることにシラケた男の確信は、ひたすら真っ直ぐに、それも間違った方向へと、歩み突き進んでゆく。島国根性のムルソーに彷徨も太陽も法廷も必要ないのだ。映画の映画性・物語の物語性を生かしつつ、知らず知らずの間に脳内にこびり付いた「あたりまえ」の悉くを破壊し尽くす、真の革命児による真に革新的な処女作。 [review][投票(3)]
★5戦場のメリークリスマス(1983/英=日)蒼冷めた月光と、灼熱の陽光に交互に照らし出され、錯綜する男たちの愛と憎しみ。これほどまでの傑作とは正直、思ってなかった。 [review][投票(4)]
★3コミック雑誌なんかいらない!(1985/日)恐縮ですが。映画人内田裕也は視野狭窄のボブ・ディランである。 [review][投票(2)]
★3恋のエチュード(1971/仏)英国的献身と貞操観念、フランス式自由恋愛の断絶を描かんとしたこの劇に、俺はイマイチ乗り切ることが出来なかった。それは、俺が日本人だから、というわけでは断じてない。そんな言訳するくらいなら洋画などハナから見ない。ただ俺は、女に魅力を感じないメロドラマからロマンを感じることが出来ないのだ。 [review][投票(2)]
★4私のように美しい娘(1972/仏)真夜中のカーボーイ』に代表されるように、勘違い野郎ってのは大抵馬鹿を見るもんだが、勘違い女ってのは若くて顔か体さえ良けりゃ無敵である。そういう人類創生以来絶対の真理を、とってもおおらかに面白可笑しく描いた、ある種の動物映画です、これは。 [review][投票(3)]
★5夜霧の恋人たち(1968/仏)ムチャクチャ面白い。ひたすら面白い。恋の駆け引き「押して駄目なら引いてみな」なんて物語ってるくせに、映画は押して押して押しまくるのだ。俺はツボを押されて、押されて、押され捲くったのだ。 [review][投票(1)]