[コメント] 硝子のジョニー・野獣のように見えて(1962/日)
当時、日活は愚にも付かないカスみたいなアクション映画を濫造する一方で、その間隙を縫うように、こういう傑作を確かに産み落としていた。その福音は東宝・松竹・大映を遥かに越え、最盛期のイタリア映画に肉薄している。川島と今村、中平とこの蔵原の幾つかの作品に見られる軽さと重量感に、いつまでも俺は翻弄されていたい。
間宮義雄のカメラがひたすら素晴らしい。競馬場、線路、海岸は名シーンの宝庫。これに黛メロの木管が乗るのだからもう恍惚。そしてアイ・ジョージ。カタキ役というイメージを反転させる哀愁の歌声は多分「エーデルワイス」以来。
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