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[コメント] ネネットとボニ(1996/仏)

母を愛し愛されたボニと、母に拒絶され父に不信感を抱くネネット。遺伝する、我が子への愛。
町田

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







云いたいことは判るが、そんな因果の定めに抗おうとする人の姿こそを、ここでは描くべきではなかったか?

ネネットは我が子に対し、結局最期まで愛情を表現することはなかったが、例えそれが現実だとしても、もう少しこう”心の揺れ”みたいのを判り易く描出してくれないと、観てる側としては心に残りにくい。リアルであるばかりじゃ現実と一緒で直ぐに流れていってしまう。また女性監督による「母性本能へのプロテスト」というのだったら、ラストシーンのネネットには吸殻なんかじゃなくて新しい男でもひっかけさせて欲しかった。

それとブライアン・ウィルソンの「神のみぞ知る」や、テンダーティックスなるバンドの(アーロン・ネヴィルのように!)甘くシルキーな旋律が流れる例のシーンはベタベタし過ぎでちょっと恥ずかしいセンス。

(評価:★2)

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