[コメント] 甘い生活(1960/伊=仏)
自己愛と自己嫌悪は紙一重。
マストロヤンニが老父に優しいのは 自己愛の究極的な形の一つだろう。 田舎街で短調な生活を送る親父に反発し、 作家となる夢を抱いて上京した彼が、 醜聞を捏造し書き立てる三文文士に身を落とした時の 親父への限りない優しさは、ねぇ、 本当に俺なんかには突き刺ります。 そして、遅いから泊まっていけという息子を制し、 朝一の汽車で帰ると言い張る親父さん・・・。 泣かずにいられるかってんだ、チキショー。
ピエロの風船のシーンなんかも胸がキュッと来たしねぇ。
尚、ニーノ・ロータが手掛けた本作のサントラは映画史上の最高傑作であり続けている。僕のこの認識は邦洋逢わせ1200本以上観た現在でも全く変らない。
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