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[コメント] 突入せよ! 「あさま山荘」事件(2002/日)

メジャー会社の主張:経験重視・実力主義。
町田

失態は総て長野県警が担当。介入者たる警視庁は良心的で完全無欠のエリートばかり。連合赤軍の人物像を描くことをストイックに拒絶。エイリアンの如き「見えざる敵」としてしか描かれない。

なんか一頃、アメリカで量産されたベトナム戦争映画そのものであります。

音楽は、寒い雪山=スコットランド・アイルランドとの連想でトラッド・フォーク調。メジャーキーなのでとっても爽やか。

ベトナム映画の定番である’60sロックは反体制の象徴でもあるからこれを使わなかったのは正解。ただ使用許可とるのがメンドーだっただけかもしれんけど。

<映画の視点について思うこと。>

「浅間山荘突入をアクション映画として撮る」という企画が通った時点で、 警察機構側からの視点で描くことは自動的に決定するように思われます。 警察特殊車両やヘリやその他備品をレンタルしといて 警察貶すわけにはいかないでしょう。 また映画で警察批判するとロケ撮影が円滑に進まなくなるそうですし。 (実際東映はある作品以降警察批判を控えているそうです。) それで佐々さんの原作に白羽の矢がたったんだと思うけどな。 だから佐々さんを立てる、立てる、『7月4日に生まれて』ばりに。 リアルなアクション映画を撮るためにゃなんでもするさ。

映画の出来は上々。いやそれ以上。 悲壮感のないドラマ、洒脱な台詞回し。映像も凝っている。『光の雨』や『KT』のような稚拙さは全く無い。

だって天下の東映。経験が違う、実力が違う。

って、それは映画のテーマそのもの。

じゃぁ、東映は、本作の警視庁がそうしたように確固たる実力も以って他の「赤軍映画」を駆逐しようってか?いや違う。

役所:「長野県警を先頭に」。

光の雨』みたいに他の作品を貶したりしてないみたいだし、 池内万作出てるし、ちゃんと立ててますね。

両手を挙げて賛同は出来ないがこういう映画があってもいいと思う。 説教臭かったら2点だったろうけどこれはなんとか許せる範囲。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)すやすや[*] はしぼそがらす[*] sawa:38[*] 秦野さくら[*]

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