[コメント] アレキサンダー(2004/米=英=独=オランダ)
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いやね、わかりますよ。いいたいことは。
『世間的に神話のごとく語られているアレキサンダー大王の偉業は、実はアレキサンダー大王の、英雄として語られる人物像とはかけ離れた、実に人間的な欲望のもとに行われていた』
けれども、その伝記のなかで語られるアレキサンダー大王はそりゃ確かに最初の内はアツくて、 部下思いのいい王様なんだけど、途中からもう、ホント暴君。実は精神の病んだ暴君でした!ってゆう設定はそれでいいけど、そんな主人公には全く感情移入できません。
たぶん、観客がこういう大河ドラマに期待しているのは、もっと、こう、胸をあつくさせてくれて、一緒に盛り上がれる、そんな展開。
一番の盛り上がりどころ(のはずだった)像戦車隊との戦闘シーンも、観てるこっちは全然盛り上がれず。みんなもう戦闘に飽きて帰りたがっているのに、一人わがままに戦争したがる困った大王。それが勝手に像に突っ込んでいって、で、なんでみんな盛り上がってんの?映像赤くして、見た目で雰囲気盛り上げようったってだまされませんよ。
どう考えても、あの時点でみんなの思いは大王から離れているはずで、像に突っ込んでいったところで、「困った王様だな、おい」という感想しかでてこないでしょ。
話の展開としては、王様がみんなの思いを再び我が手にするための最終ラインはクレイトスが自分を批判したときにそれを受け入れるか、もしくはクレイトスを誅してしまったときに、素直に自分の非を認めてみなに謝罪する、これ以外にはない。
結局何をいいたいかというと、『アレキサンダー大王=精神の病んだ一人の人間』というテーマにした時点で、この映画は失敗だったと思うのです。
ホントに、あきれるほどSO WHATがない映画。
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