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[コメント] マイ・ボディガード(2004/米=メキシコ)

原作・監督・脚本・キャストにそれぞれ最強の布陣を敷いたのに、作品を観終わったときに心に押し寄せる、この物足りなさは一体なんなんだ。
ゆーこ and One thing

 一番の問題点は、クリーシーが心を凍りつかせてしまうような出来事、すなわちメキシコにやってきてボディガードという仕事に就く以前に、今までどんなことをやってきたのかが全く描かれていないところです。

 ピストルを軽快な手付きで操る姿や、こぶしに付けられたひどい傷である程度は彼の過去の行状を推し量ることができるものの「彼は死の芸術家だ」と言葉で語られてもなあ・・・。これは映画なんだから、あくまでも映像で表現してくれないといけません。

 彼の凍りついた心を徐々に溶かしていくピタとの心温まる交流は細々と描かれているのに、どうして「心を凍りつかせた」部分の描写を全く省いているのかが理解できません。片手落ちにも程があるひどい演出です。

 それと、ワシントンがアカデミー主演男優賞を獲得した「トレーニング・デイ」を観た時も思ったことですけど、あまりこの人は悪い雰囲気を出すような役柄に向いてないんでしょう。いくら強面ぶってみても顔つきは柔和ですし、本当に実生活でもいい人なんだと思います。

(評価:★3)

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