[コメント] 眠狂四郎無頼控 魔性の肌(1967/日)
今回の狂四郎は、宿命の血縁関係をテーマにした作品に仕上がっている。依頼主である金子信雄の家族関係にも複雑な秘密があり、対決する邪教集団「黒指党」の頭領成田三樹夫と狂四郎はお互いに異国人との混血児同士なのである。まるで、ロス・マクドナルドや横溝正史の作品に合い通じる世界観。
矢継ぎ早にイベントが起こるので、最後まで飽きさせない。展開が早い分、登場人物達の行動が強引で無理矢理に見えるところが難点。
ラストの西陣染めの生地が干されてなびく河原での決闘等、ストロボ映像を使用して円月殺法を完成させた池広一夫監督ならではの凝った殺陣演出は楽しい。三隅研次監督版は評価が良い割に興行が今一つで、池広一夫監督版は興行成績が良かったという話も納得のサービス精神。
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