コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 博奕打ち 総長賭博(1968/日)

鶴田浩二が跡目を継げば簡単に収まった話と思う私は、どうも渡世人にはなれそうにない。 裏で糸引く金子信雄の狸ぶりは、『仁義なき戦い』シリーズへと受け継がれたのであろうか。
AONI

シリーズ四作目に当たる本作では博奕シーンがほとんどなく、跡目抗争が主要な話。なんといっても若山富三郎(今回はそんなに悪役でないが相変わらず恐い)と藤純子が夫婦という設定にビックリ。「親父(若山)に一生付いて行く」と言いながら足を引っ張りつづける子分三上真一郎や、不気味な刺客沼田曜一といった脇役がいい味を出している。

仁侠映画の名作らしいが、70年代実録路線の方を先に観てきた自分にとっては、義理と人情に厚いヤクザ達の美化された世界に抵抗を感じてしまう。といっても、完成度の高い悲劇ドラマ構築とラストのカタルシスは相当なもの。鶴田浩二は着流しが本当に似合う。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (4 人)直人[*] sawa:38[*] ハム[*] くたー[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。