[コメント] 悪魔のような女(1955/仏)
液体がネトネトとまとわりつく。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
オープニングから雨が降っている。その雨で出来た水溜りに乗った紙で出来たヨットを、車が轢いて行く。
プールの水は濁りはて、枯葉が水辺を覆っている。
校長は、睡眠薬入りワインで眠らされたあと、溺死させられた。
女二人は、死体をプールに投げ込む。(これは風呂場で溺死させたのを事故死に見せるためだから当然だが)
校長が生き返るのも水の中から。
これが女二人の関係性(=水物)を表しているのだとすれば面白い。
実はこの原作、ヒッチが映画化しようと思っていたらしいのだが、正直、クルーゾー監督にやってもらってよかったと思う。ヒッチだと上記二人の女性の描き方に不安がある。(ちなみにヒッチはその代わりに同じ原作者の『めまい』を撮った)
クルーゾーの映画は、他にも当然面白い作品はあるが、これと『恐怖の報酬』だけで、ヒッチと対抗できる逸材だった、と思っている。
ちなみに当時監督の奥さんでもあったヴェラ・クルーゾーが映画完成後、ホテルのバスルームで変死するという、映画を地で行くような事件も起きたそうである。
事実は小説よりも奇なり、否、事実は映画と同じく奇なり。
シャロン・ストーン、イザベル・アジャーニのリメイクは、出来ればなかったことにして欲しい。
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